「ご先祖について考えてみた」

okamoto20042005-08-19

お盆だったので、ちょっと考えてみたのだが。
どんな人間であっても、両親は男女二人存在する。
その両親を産んだ祖父母は、当然ながら男女二組で四人いる。
つまり、二の二乗だ。
その前、つまり三世代前は二の三乗になり、8人の夫婦。その前は16人だ。
簡単に書くと
X世代前の先祖の数=二のX乗
になる。
つまり人は誰でも、十世代遡れば、2の10乗で1024人の男女に繋がるわけである。
十世代を簡単に20歳で代替わりと考えるとすると、約二〇〇年前。江戸時代。
江戸の頃で1024人というと小さな村の人口は越えてそうな気がするが。まあともかく、19世紀初頭には21世紀に生きる貴方に繋がる1024人=512組の夫婦がいたわけである。
ちょっと感動だ。
そして、この千の数字のあたりから一世代ごとに増える数字がかなりでかくなる。
何故ならこの1024人を産んだお父さんお母さんは、当然2048人いるわけであり、おじいちゃんおばあちゃんはその倍だ。
ちなみに、一万人を越えるのは
14世代前=2の14乗=16384人
十万人を超えるのは
17世代前=131072人
これを同じく20歳で代替わりとするなら、340年前で1665年。あれ、まだ江戸時代か。
今、ググったところ「1600年の人口は約1227万人」という記事があった。
じゃちょっと、三世代ほど遡ってみますか。ちょうど二〇世代前だし。
20世代前=2の20乗=1048576人。
あ。
100万人超えた…。
えー、もしこのググった資料が正しいとするなら、わしが猫型ロボの道具により千六百年にタイムスリップした場合、そこで会う人間の十二人に一人がわしのご先祖だ。
劇団でも作りゃ、メンバーにご先祖入っちゃうぞ。
あのよくある「草木一本触れちゃいけない」というタイムスリップの際の心構えは本当だったのだ。
このまま単純に計算を続けると、たった27世代前で我がご先祖は一億人を突破してしまう。
ちなみに27世代前を同じように20歳で代替わりとして、540年前とすると1465年、応仁の乱の二年前だ。
一億人なんているわけない。
(日本の人口が初めて一億人を越えるのは1967年のことだ。)
これ以上、遡れば天文学的な齟齬が広がる一方だ。
これはどういうことか。
つまり、かぶってるわけである。
ご先祖のご先祖がかなりの比率で同一人物じゃないとおさまりがつかない。平たく言えば、親戚同士の婚姻が大量にないとおかしいのである。例えば、応仁の乱の時点での(戦国初期)の日本の人口を1600年の人口から乱暴に解釈して1000万人とした場合、日本には計算上のご先祖の10分の1しか人がいない。現代に生きるたった一人の人間のたった27世代前の先祖をたぐるだけでこうなのである。
これを考えればほぼ全ての日本人は血が繋がってると言わざるを得ない。貴方のご先祖とわしのご先祖はどこかの世代で必ず同一人物だったはずなのだ。
だからこそ言おう。

「金かしてくれ」

まあ、アフリカのある女性から人類は始まったらしいから、人類はみんな兄弟なのであるが。う〜ん、遺伝子の多様性とかって疑わしいなと思った夏の午後でした。