「チャーリーとチョコレート工場」を観た

okamoto20042005-09-25

最前列!端から三つ目の席!!
こんな最悪のポジションで映画を観たのは子供の頃父にスターウォーズの2か3かを観に連れてってもらって以来だ。
画面がもうなんかひし形だ。
そのようなバッドコンディションで観たわけであるので、冷静な判断かどうか自分でも自信がないが、こりゃあいい映画ですよ。中盤までは。
画面が動いてるのを観てるだけでじーんと感動してくるなんて、なかなかない。ちゃんと真正面から観たら泣いてたかも知れん。あくまでストーリーじゃなく、画面が動いているというそれだけで。
中盤から呆れてしまって置いていかれる感覚は、ティムバートン作品ではよくあることなので苦言を呈すほどでもない。同じ事の繰り返しでもいいじゃないか。ウンバルンバ面白いし。
でも、流石に父と子の邂逅とか家族ってテーマは、この作品にマッチしてなかったと思う。強引だし。なんか口でゆってるだけだし。しかもそれ「ビッグフィッシュ」で一回やったし。ていうか、ジョニーデップに全然似合ってないし。
本人のバイオグラフィーは全く知らないし作品のみの印象だけど、わしはティムバートンという人を「最も成功したイタイヒト」だと思ってた。友達と外で遊んだりせず一日中、自分で考えたわけわかんないお化けの絵を超ちっちゃくなったクレヨンで必死に描き続けてるタイプのお子様が、そのまま大きくなった人なんじゃないかなと思ってた。
だから、そんな人に「TVばっかり観てるとバカになる」なんて説教かまされるとは思ってもみなかった。
説教はティムには似合わない。
全体のストーリーはデブとか我侭娘とかゲームおたくとか、そういう「いかがなものか」的お子様達にジョニーデップが制裁を下すというナマハゲ・ストーリー。
勝手にキャッチコピーをつけるならば

「この秋、おしゃれなナマハゲ」

こんな感じだ。
でもさ、じゃあ主人公であるイイコぶりっこの赤貧チルドレンが落ちてた金ネコババしてチョコ買ってんのはいいのかよ?あれが一番犯罪っぽい犯罪じゃねーか。あれはナマハゲ的にどうなのよ?
原作あるみたいなので、そのせいかも知れないが。無垢の瞳で「僕は大丈夫」的確信をいだいてる(ように見える)赤貧チルドレンを襲う胸のすく超恐ろしい大どんでん返しを期待しただけに、いささか納得し難いラストではあった。