色々があるのです

ぶっちゃけ嫁が一ヶ月も実家に帰れば僕は一人暮らしだ。
さて、例えばですが、水曜の夜にカレーを作り木曜の朝に存在を忘れて慌てて仕事に出て打ち上げだなんだで金曜に帰宅した場合、カレーはどうなるでしょうか。
二日目のカレーがうまい?
ふざけてんじゃねえぞ、このゴミメタボ!
腐ったカレーを前にしてもう一度言ってみろ!
そんなくらいスパイスと腐敗臭がブレンドされた細菌兵器足りえる良き殺人ぶりのこのゲル状の物体。
僕の生み出した食事がこれほどのモノに成長するとは、AKIRAを作り出した科学者もさぞやビックリしたと思います。
とてもおいしいカレーを作って、一皿食べて「うむ!うまい!」。中には高級なエビもイカも入ってる。それが次に開けた時には生ゴミというこの現実。
腐りが進んでいた木曜、僕はアクトリーグという年間イベントで一位という栄誉に輝いていたとしても、家に帰ればカレーが腐っている。
もはや人間一人では受け止めきれないこの現状。

金曜、僕は嫁に電話し、腐りカレーを前にして弱音を吐いた。
「カレーが腐り、もうだめです」と。
だが嫁は「その鍋ごとフタをして捨てろ。ホームレスの男が拾うであろう」などという意見を。
この世に正義はないのか。
僕の心の奥に輝く、何があっても消えないこの炎の名は確か「正義」じゃなかったんですか、中野さん!僕がうっかり結婚した嫁が自分は安全圏にいながら平然と何も知らない第三者を利用するような「真の邪悪」だったとしてもです、中野さん!

まず読者の皆さん安心してください。
乗り切り方は話したくないですが、僕はまだ正義超人です。